第3回 知的障がい者の明日を考える議員連盟・第4回 知的障がい者の明日を考える会

-現場視察の報告と明らかになるブラック自治体の実態-

平成31年4月11、自民党国会議員22名を含む計123名により、第3回知的障がい者の明日を考える議員連盟及び第4回勉強会が開催された。3月に実施された現場視察報告が行われ、ブラック自治体のローカルルール等の問題が浮かび上がることとなった。


トピックス

  • ワーキングチームの現場視察報告により、行き過ぎた行政調査により障がい者が被害を受ける実態、相談支援事業・就労型事業の不合理な運用実態が明らかに。
  • ブラック自治体の行き過ぎたローカルルールに木村義雄会長、吠える。
  • 意見交換では、知的障がい者の入院を拒否する運用実態、知的障がい者手帳の交付・認定基準が未だに全国バラバラで放置されている状況が追求された。

議事録の抜粋

現場視察結果報告1(不合理で危険なグループホームの運用)

(詳細は、現場視察の記事又は知的障がい者施設等への現場視察実施報告書を参照。)

秋元司議員(ワーキングチーム座長):千葉県の施設の場合は、グループホームと生活介護棟が市道を挟んで隣同士にあるわけですからスムーズに横に移動すれば障がい者の皆さんの安全確保に繋がるわけです。
各施設の独立性を求められる今のルールのせいで、遠回りをして危険な国道を通って隣に施設に移動しなければいけない。これは非常に不合理な形になっている実態を確認しました。

現場視察結果報告2(地方ローカルルールの是正に向けて)

秋元司議員:福祉政策は、限られた予算でやりくりする現場ですから、経済の合理性を考えながらいかに運営していくかを立法にも求める必要があると思います。現在の制度は、地方分権の進化した形と言えば進化した形なのでしょうが、それゆえに抽象的に曖昧な解釈となっている部分があり、それが地方自治体の都合の良い様に解釈されている。結果的に障がい者の皆さんのサービス向上に繋がらない。
やはり、ある程度相当なガイドラインを示した中で、物事を進める必要があると思います。

秋元司衆議院議員(ワーキングチーム座長)
青山周平議員(ワーキングチーム)

知的障がい者の入院拒否の実態について

小口チヤ(社会福祉法人ひろがり理事):知的障がい者が入院する時には、点滴を抜いたりする危険行為があるということで、病院から付添いを求められ、付添いができない場合には入院は出来ないと言われる。でもこのまま放置すると死んでしまうっていう場面を何度も経験しました。親も衰えてくるので連日の付添いは現実的に不可能な現実があるんです。

小口チヤ氏(社会福祉法人ひろがり理事)

足高慶宣(障がい者福祉研究所代表):重病患者でも公立病院では知的障がい者の受け入れを拒否してもいいんですか?病気の障がい者の病室を確保せんかったら、自分の施設で預かってる大事な命そのものが無くなってしまう。

木村義雄議員:医者には応召義務があるのに、実際は皆逃げられて困ってるの。あなた達(厚労省)ちゃんと答えて。

木村義雄会長・厚労省に回答を求める場面

内山博之(厚労省障害保健福祉部企画課長):一般論として、病院には応召義務というものがありますが…、あと公立病院は一般的には自治体が所管を持ちますので。国立病院機構であれば独立行政法人になりますので、そういったところには伝えて行きたいと思います。

内山博之(厚労省障害保健福祉部企画課長)

<結論、厚労省は知的障がい者が入院拒否された場合の対応等の質問に回答できなかった。>

ブラック自治体の行き過ぎたローカルルール是正へ

山下三成(NPO法人めぐみの理事長):(福祉行政で)一番大事なことは、国が定めたことを、都道府県や市町村が行うわけですよ。けれども、この市町村がまるっきりズレています。たしかに、国は市町村に対して異議申し立てできないのもわかります。

木村義雄議員:いや、そんなことはない。

山下三成(NPO法人めぐみの理事長):でしたら、国は市町村に大いに言うべきだと思います。市自治体の職員たちにね、自分らの恥を感じさせないとダメですよ。子供が障がいを持った時に自治体に相談しても、どこの自治体もキチンとした対応しますか?皆さん、どこの役所の対応も適当だったりしませんか?もっと自治体の職員をレベルアップさせて、悪さのできない環境を作ることをしないとダメなんですよ。

山下三成氏(NPO法人めぐみの理事長)

木村義雄議員:それはね、本当に一番肝心なとこなんですよ。今はあまりにも市町村の職員が、介護保険や障がい者福祉にに対する取り組み方が独善的になりすぎている。威張りすぎというのが率直な感想。
だから厚生労働省としてもしっかりとして地方自治とか言ってごまかされちゃだめよ。地方自治って自治体が全て勝手にやれっていう意味じゃないんだから。一定の水準を決めてしっかりとガイドラインも受けて自治体に守らせる。これは非常に大事なことなので、まずはこれを徹底させましょうよ。

知的障がい者の8050問題・終の棲家の定義

木原稔議員:「終の棲家」では、厚労省は一体何をもって「終の棲家」というのかなと思います。知的障がい者の定義もなされていませんが、終の棲家とは厚労省はどういう風に思っているのか。そのあたりのところをもっと明確にしていくべきだろうと思います。

木原稔議員・終の棲家の定義についての追求

源河真規子(厚労省障害福祉課長):終の棲家として何をイメージするかというのは、皆様で違うと思うのですが、私共としては「住み慣れた地域でずうっと高齢化した後も暮らし続けていけるように」ということを念頭に置いて昨年度も報酬改定を行わせていただいたところです。
このため、昨年整備したものとしては、日中支援型グループホームの新たなる枠を作り出したりしております。

木村義雄議員:終の棲家でグループホームの話がでたけど、今の施設運営基準があまりに地方行政のローカルルールでバラバラになっているんで、しっかりと全国的な統一基準をつくってやらないと。また皆さんからご指摘いただくようになるから、(厚労省が)そこはしっかりとちゃんとやって下さいよ。
市町村が気に入る気に入らないで、施設ができるかできないかが決まるようでは困る。その辺りは是非是正していただかないといけない。

大川豊氏と障がい者福祉研究所による現場訪問の実施

大川豊氏(大川興業総裁)より、勉強会の最後に「今後、福祉施設の現場にいただいて、皆さんが抱える問題やどれだけ素晴らしい支援を実施しているのかを、国会議員をはじめとして多くの皆さんに広めていきたい。」との申し出が行われた。
大川豊氏の申し出を受け、障がい者福祉研究所も大川氏と協力して、福祉現場を訪問し現場の生の声を広めることを決定した。

大川豊氏(大川興業総裁)

足高慶宣(障がい者福祉研究所代表)

第3回議員連盟・第4回勉強会の意見交換等の様子

三原じゅん子事務局長
障がい者の保護者 竹内桂子氏

資料

議事録[PDF]
> 第3回議連・第4回勉強会合同会議 議事録
> 障害福祉サービス 等報酬 に関する Q&A(平成 31年3月29日付)

当日配布資料[PDF]
> ①式次第
> ②【議題1】知的障がい者施設等への現場視察レポート(再修正版)
> ③【議題2】厚労省の書面回答
> ④【議題2】事前質問事項
> ⑤知的障害者数の比較
> ⑥入会申込書

招集通知(一般)[PDF]
> 招集通知1枚目
> 招集通知2枚目
> 招集通知3枚目


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