障害者総合支援法等の見直しについて(今秋臨時国会)

今秋の臨時国会にて、障害者総合支援法等の一部見直しが予定されております。

知的障がい者の明日を考える議員連盟 事務局長の青山周平議員より、法案見直しに関する資料が届きましたので掲載致します。

今回の見直しでは、障害福祉サービスの内容が大きく変更されることはありませんが、「重度知的障がい者の短時間就労」「各地域における基幹相談支援センターや地域生活支援拠点設置の努力義務化」など、知的障がい児・者の方々や施設関係者にも関係する点の改正が予定されております。

1.基幹相談支援センター・地域生活支援拠点設置の努力義務化
【改正案】
・基幹相談支援センターについて、地域の相談支援の中核的機関としての役割・機能の強化を図るとともに、その設置に関する市町村の努力義務等を設ける。
【効 果】
・相談支援事業所が増加し細分化することによってきめ細やかなケアができる反面、1つの相談支援事業所が把握している待機障がい者等の人数や事業者の情報が限定される傾向にあります。
・その結果、知的障がい児・者側が利用したい施設等を探しにくい、同時に事業者側も新たな利用者の獲得を行いにくいという弊害が生じつつあります。
・今回の基幹相談支援センター設置の努力義務化により、総合窓口的な相談場所が確保され、上記のような弊害が解消されることが考えられます。

2.短時間労働者に対する実雇用率の算定等
【現状】
・障害者雇用促進法では、週所定労働時間が20時間未満の者は、原則として障害者雇用率への算定ができない。
【改正案】
・週所定労働時間が特に短い(大臣告示で10時間以上20時間未満と規定予定)精神障がい者、重度心身障がい者及び重度知的障がい者について、特例的な取扱いとして、事業主が雇用した場合に、雇用率において算定できるようになる。
【補 足】
・「重度知的障がい者」の「重度」の判定は、療育手帳上の「重度」を基準としつつ、療育手帳上の重度に該当しない場合でも雇用率制度上の個別判断で「重度」と判断されることもある。

本改正に関するご意見や問題点がありましたら、下記宛先までご連絡いただけましたら幸いです。重要事項等に関しては、議員連盟所属の先生方を通じ、関係省庁に確認等を行うことを予定しております。

【連絡先】
・障がい者福祉研究所 事務局長 足高伴成
・TEL:0438-38-6110/FAX:0438-38-5610
・Mail:social-welfare-lab@e-mail.jp